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市役所・自治体職員の副業と兼業許可のもらい方

キャリア・横断
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「市役所で働いているけれど、収入を増やすために副業を始めたい」「兼業の許可ってどうやってもらうんだろう」——地方自治体の職員として働きながら、副収入への一歩を踏み出したいと考える人は年々増えています。ただ、市役所・自治体職員は地方公務員であり、民間の会社員とは違う手続きの壁があります。ここを正しく越えられるかどうかが、安心して副業を続けられるかの分かれ目になります。

この記事では、市役所・自治体職員が副業をする際の基本ルール、兼業許可の具体的なもらい方、許可が下りやすい伝え方、そして始める前後の税務までを、実務の流れに沿って整理します。制度の建前と現場の運用の両面から、迷わず動けるように解説します。

  1. 結論:自治体職員の副業は「許可制」。まず兼業許可を得るのが大前提
  2. 兼業許可のもらい方|5ステップの流れ
    1. ステップ1:所属先の規程を確認する
    2. ステップ2:上司・人事に相談する
    3. ステップ3:兼業許可申請書を作成する
    4. ステップ4:提出・審査を受ける
    5. ステップ5:承認を得てから開始する
  3. 許可が下りやすくなる「伝え方」3つのコツ
  4. 許可なしでもできる場合がある活動
  5. 自治体職員が選びやすい副業のタイプ
  6. 始めた後の税務|確定申告と住民税
  7. 自治体職員が避けたい副業の例
  8. 具体例で流れを通す|土日にスキルを活かす自治体職員
  9. よくある質問
    1. Q. 兼業許可の申請から承認まで、どのくらいかかりますか?
    2. Q. パートタイムの会計年度任用職員も兼業許可が要りますか?
    3. Q. 許可を得ずに副業をしてしまった場合、どうなりますか?
    4. Q. 副業の内容を後から変えたいときは?
    5. Q. 確定申告をすれば副業は職場にバレませんか?
    6. Q. 兼業許可は毎年更新が必要ですか?
    7. Q. 副業の収入が少額でも兼業許可は必要ですか?
    8. Q. 家族が経営する事業を手伝って報酬を得るのは副業になりますか?
    9. Q. 兼業許可を申請したら、必ず認められますか?
    10. Q. 窓口部署と内部部署で、許可の通りやすさに差はありますか?
  10. まとめ|「稼ぐ前に許可」。順番を守れば自治体職員でも副業はできる
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結論:自治体職員の副業は「許可制」。まず兼業許可を得るのが大前提

最初に要点をまとめます。市役所・自治体職員(一般職)は地方公務員法により営利企業への従事等が制限されており、報酬を得て継続的に事業や事務に従事するには、任命権者の許可が原則必要です。これが副業のスタートラインになります。

ここで押さえたいのは、次の3点です。

  • 許可が必要な行為かを見極める:報酬を伴う営利的な従事は原則許可制。一方、一定の要件を満たす活動は許可不要のこともある
  • 金額の大小で決まらない:「少額だから許可なしでよい」ではない。判断は営利企業への従事にあたるかどうか
  • 服務の3義務は常に適用:職務専念義務・信用失墜行為の禁止・守秘義務は、どんな副業でも守る必要がある

つまり「稼ぐ前に、まず許可」。この順番を守ることが、自治体職員が安心して副収入を得る唯一の正解です。認められる副業の範囲は公務員ができる副業の範囲で詳しく整理しています。

兼業許可のもらい方|5ステップの流れ

兼業許可は、思い立ってすぐ得られるものではなく、決まった流れがあります。順番に見ていきましょう。

ステップ1:所属先の規程を確認する

まず、勤務先の自治体の服務規程・兼業に関する内規を確認します。自治体によって許可の基準や様式、提出先が異なるため、ここを飛ばすと後戻りになります。人事課や総務課が窓口になることが多いので、まずは規程の在りかを把握しましょう。

ステップ2:上司・人事に相談する

いきなり申請書を出すより、まず直属の上司や人事担当に相談するのが実務の定石です。どんな副業を考えているか、いつ行うか、本務に支障がないかを口頭で共有し、申請の見通しを立てます。この段階で懸念点が分かれば、申請書に反映して差し戻しを防げます。

ステップ3:兼業許可申請書を作成する

所定の様式に、従事する業務の内容・場所・時間・報酬の有無と見込み額・本務への影響がないことを記載します。抽象的に書くより、いつ・どこで・何をするかを具体的に書くほうが審査は早く進みます。書き方の詳細は公務員の兼業許可申請の書き方も参考になります。

ステップ4:提出・審査を受ける

申請書を提出し、任命権者(自治体の長など)の審査を受けます。本務に支障がないか、信用を損なわないか、利害関係がないかがチェックされます。審査には一定の時間がかかるため、副業を始めたい時期から逆算して余裕をもって申請します。

ステップ5:承認を得てから開始する

承認が下りて初めて副業を開始できます。承認前に収入を得てしまうと、無許可の副業として服務上の問題になります。承認の範囲(業務内容・時間など)を超える活動もNGなので、許可された枠の中で行いましょう。

許可が下りやすくなる「伝え方」3つのコツ

同じ副業でも、申請書の書き方ひとつで審査の印象は大きく変わります。任命権者が確認したいのは「本務に支障がないか」「自治体職員としての信用を損なわないか」の2点。ここに正面から答える形で書くのがコツです。

  1. 時間で支障のなさを示す:「勤務時間外に限定」「週末のみ」など、本務と物理的に重ならないことを具体的に。繁忙期は調整する旨を添えると本務優先の姿勢が伝わる
  2. 利害関係がないことを明記する:勤務先の自治体や、業務で関わる住民・事業者との利害関係が生じないことを書く。公正性への疑念に先回りできる
  3. 報酬を正直に書く:見込み額を率直に。小さく見せようとするより実態を示すほうが信頼される。判断の中心は金額より本務への影響

許可なしでもできる場合がある活動

すべての副収入に許可が要るわけではありません。一般に、次のような活動は許可を要さない、または要件次第で認められることがあります(ただし自治体の運用によるため要確認)。

  • 一定規模までの資産運用:株式・投資信託などの運用は営利企業への従事とは性質が異なる。ただし事業的規模の不動産賃貸は許可対象になり得る
  • 無報酬の社会貢献活動:報酬を伴わないボランティアなど
  • 小規模な執筆・講演:単発・少額のものは扱いが分かれる。継続・反復するなら許可を検討

境界線が曖昧な領域も多いため、「許可が要らないと思うが念のため相談する」という距離感が安全です。自己判断で突き進むより、一度所属先に確認しておくほうが、後々のトラブルを防げます。

自治体職員が選びやすい副業のタイプ

許可を得やすく、服務上のリスクも小さい副業には、いくつかの共通点があります。「勤務先と利害関係がない」「勤務時間外・在宅で完結する」「専門スキルを活かせる」の3点を満たすものが選びやすい傾向です。具体的には次のようなタイプが挙げられます。

  • 在宅のスキル系(ライティング・デザイン・翻訳など):時間と場所を自分で調整でき、本務に支障が出にくい。成果物ベースで進められる
  • 専門知識を活かした執筆・監修:自治体業務で培った一般的な知識(守秘義務に触れない範囲)を、無関係の媒体で活かす
  • 一定規模までの資産運用:営利企業への従事とは性質が異なり、多くの場合は許可を要さない(事業的規模は要注意)

逆に、店舗の経営や対面接客を伴う事業、勤務先の地域の事業者と取引する仕事などは、時間的な負担や利害関係の面でハードルが上がります。副業を選ぶ段階で「勤務時間外に完結するか」「利害関係が生じないか」を基準にすると、許可申請もスムーズになり、続けやすさも高まります。まずは無理なく始められる小さな副業から実績を作るのが、長続きのコツです。

始めた後の税務|確定申告と住民税

許可を得て副業を始め、収入が出たら税務の手続きが必要です。副業所得が年20万円を超えれば所得税の確定申告が必要になり、20万円以下でも住民税の申告は原則必要です。詳しくは副業の「20万円ルール」を徹底解説を確認してください。

特に自治体職員が意識したいのが住民税です。副業分の住民税を本業の給与天引きに合算させたくない場合は、確定申告書の第二表で「自分で納付(普通徴収)」を選びます。市役所職員は住民税を扱う部署が身近な分、住民税額の変化が把握されやすい側面もあるため、この設定は特に意識しておきましょう。手順は普通徴収の申請手順2026にまとめています。

副業の所得は、勤め先の年末調整では処理されません。所得税の確定申告が必要かどうかは金額によりますが、住民税の申告は原則として必要です。どちらの場合も、1年分の収入と経費を自分で集計することになります。帳簿づけと申告書の作成をまとめて行いたい場合は、弥生のクラウド確定申告ソフトのような会計ソフトを使う方法があります(料金・対応範囲は公式サイトでご確認ください)。[PR]

自治体職員が避けたい副業の例

許可の有無以前に、次のような副業は服務上のリスクが高く、避けるのが賢明です。

  1. 勤務先の自治体と取引・利害関係のある事業:公正性への疑念を招き、信用失墜につながりやすい
  2. 住民対応で得た情報や立場を利用する仕事:守秘義務違反のリスクが高い
  3. 本務に支障をきたすほど負荷の大きい副業:職務専念義務に反する恐れ
  4. 政治的中立性や公序良俗に関わる業務:自治体職員としての立場と相いれない

逆に、本務と無関係の分野で、勤務時間外に、住民の信頼を損なわない範囲で行う副業なら、リスクは大きく下がります。副業選びの段階から服務との相性を意識しておくことが、結果的に許可も得やすくします。

具体例で流れを通す|土日にスキルを活かす自治体職員

手続きの順番を、ひとつの例で通してみます。市役所勤務の職員が、勤務時間外に自分の専門スキル(デザインなど)を活かした在宅の副業を継続的に行うケースです。

  1. 規程確認・相談:人事課で兼業の内規を確認し、上司に相談。勤務時間外・在宅・自治体と利害関係なしを整理
  2. 申請:所定の様式で、業務内容・時間(平日夜と週末)・報酬見込みを具体的に記載して提出
  3. 承認・開始:任命権者の承認を得てから副業を開始。承認の範囲内で活動
  4. 記録・申告:収入と経費を記録。年間所得が20万円超なら確定申告し、住民税は「自分で納付」を選択

ポイントは、最初の「規程確認・相談・申請」を丁寧に通すこと。ここさえ正規のルートで固めておけば、あとの活動と申告は淡々とした作業になります。

よくある質問

Q. 兼業許可の申請から承認まで、どのくらいかかりますか?

自治体や案件の内容によって幅があります。申請書に不備や説明不足があると差し戻しで長引くため、業務内容・時間・報酬・本務への影響を最初から具体的に書くのが結局は最短です。副業を始めたい時期から逆算し、余裕をもって申請しましょう。

Q. パートタイムの会計年度任用職員も兼業許可が要りますか?

パートタイムの会計年度任用職員は営利企業への従事等の制限の対象外とされ、正職員より柔軟に副業ができる場合が多いです。ただし服務の3義務は適用され、自治体独自の運用もあるため、事前相談が無難です。詳しくは会計年度任用職員は副業できる?を確認してください。

Q. 許可を得ずに副業をしてしまった場合、どうなりますか?

無許可の営利的な副業は、地方公務員法上の規律に反するものとして、懲戒処分の対象になり得ます。金額の大小にかかわらずリスクがあるため、気づいた時点で速やかに所属先に相談し、正規の手続きを踏むことが大切です。「バレなければいい」という発想は避けましょう。

Q. 副業の内容を後から変えたいときは?

許可は申請した業務内容・条件に対して下りるものです。従事する業務の種類・時間・報酬の規模が大きく変わる場合は、改めて相談・申請するのが原則です。当初の申請と実態がずれてくると信用の問題にもつながるため、状況が変わったら早めに手続きを更新しましょう。

Q. 確定申告をすれば副業は職場にバレませんか?

確定申告そのものが職場に通知されるわけではありませんが、住民税の経路で把握される可能性があります。普通徴収を選べば副業分の住民税は自宅に届く納付書での納付になり、給与天引きへの合算を避けられます。ただしこれは正規に許可を得た副業を適切に処理する方法であって、無許可の副業を隠す手段ではありません。

Q. 兼業許可は毎年更新が必要ですか?

自治体によって扱いが異なります。許可に期限が設けられている場合や、年度ごとに状況の確認が求められる場合があります。許可を得た際に有効期間や更新の要否を確認しておき、必要なら期限前に手続きしましょう。

Q. 副業の収入が少額でも兼業許可は必要ですか?

必要になり得ます。許可の要否は金額ではなく「営利企業への従事等にあたるか」で判断されるため、少額でも継続的・営利的な従事なら許可の対象です。「少額だから許可なしでよい」という理解は誤りなので、金額に関係なく、まず自分の副業が許可の要る行為かを確認しましょう。

Q. 家族が経営する事業を手伝って報酬を得るのは副業になりますか?

家族の事業であっても、報酬を得て継続的に従事するなら、営利企業への従事等として許可の対象になり得ます。無報酬の手伝いか、報酬を伴う従事かで扱いが変わります。判断が難しいケースなので、具体的な関わり方を整理したうえで所属先に相談するのが確実です。

Q. 兼業許可を申請したら、必ず認められますか?

申請すれば必ず認められるわけではありません。本務に支障がある、信用を損なう恐れがある、利害関係があると判断されれば、不許可になることもあります。だからこそ、これらの懸念がないことを申請書で具体的に説明することが重要です。不許可の場合は、内容や条件を見直して再検討することになります。

Q. 窓口部署と内部部署で、許可の通りやすさに差はありますか?

制度上の差はありませんが、住民と直接接する窓口部署ほど、利害関係や住民の目への配慮が丁寧に審査される傾向はあります。たとえば管内の事業者と取引する副業は、窓口・許認可部署では特に慎重な判断になります。異動の多い自治体職員は、部署が変わるたびに利害関係の有無を見直すことも忘れないでください。

まとめ|「稼ぐ前に許可」。順番を守れば自治体職員でも副業はできる

市役所・自治体職員の副業は、禁止されているわけではありません。地方公務員法に基づく兼業許可という関門はありますが、正しい順番で手続きを踏めば、副収入への道は開けます。カギは「稼ぐ前に、まず許可」。規程を確認し、上司・人事に相談し、具体的な申請書で承認を得る——この流れを守ることが、安心して続けるための土台になります。

そして、許可という職務上の手続きと、確定申告・住民税という税務の手続きは別物であることも忘れずに。許可を得たうえで、記録・申告を淡々とこなせば、自治体職員でも副業は十分に両立できます。まずは今日、自分の勤務先の兼業に関する規程を確認するところから始めてみてください。

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※本記事は一般的な情報提供であり、個別の服務・税務判断は勤務先の規程・任命権者および税務署・税理士にご確認ください。制度・運用は自治体により異なり、変更されることがあります。最新情報は各自治体の公式情報でご確認ください。

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